ビタミンKを多く含む食事が長生きに繋がるかも?

ビタミンKを多く含む食事が長生きに繋がるかも?

ビタミンKの多い食事は長生き

最初にビタミンKを発見したのはカール・ピーター・へリンク・ダム

鶏にコレステロールを全く含まない食事を与える実験をしていたところ、数週間後にその鶏の出血が止まらなくなったというのが始まりです。

純粋なコレステロールを追加しても改善することはなかったことから、コレステロールと一緒に何か別の栄養素を除去している可能性があると考え、それを凝固ビタミンと呼ぶようになりました。

これがビタミンKの発見であり、Kは凝固を意味するドイツ語のKoagulationsの頭文字に由来します。

カール・ピーター・へリンク・ダムはこの功績により、1943年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。

「食生活と身体の退化」の著者で1930年代に世界中の先住民族の虫歯を調べた歯科医のウェストン・A・プライス博士もビタミンKの存在に気が付いていました。しかし当時はそれがビタミンKであるとは分からず、プライス博士は賦活成分X(Activator X)と呼んでいました。

それがビタミンKであると分かったのは62年も経ってからのことでした。[1]

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ビタミンKとは

ビタミンKにはいくつか存在しますが天然では二種類あります。一つはビタミンK1(フィロキノン)で、主にケールやホウレン草などの葉野菜に多く含まれています。植物の葉緑体で産生されます。

もう一つはビタミンK2(メナキノン)と呼ばれるもので、こちらはチーズ、ヨーグルト、納豆などの発酵食品に多く含まれています。こちらは微生物から産生されます。

ビタミンKは、血液凝固の作用だけでなく、骨の形成にも重要です。

オステオカルシンと呼ばれるホルモンを活性化し、カルシウムを骨に沈着させて骨の形成を促進する作用があります。

動脈の石灰化を抑制する働きがあるので、ビタミンK2を多く摂取する人は心血管疾患を発症するリスクが低くなると言われています。[2]

さらに、ビタミンK2の摂取量が多いと前立腺がんのリスクが半減したり[3]、がんによる死亡リスクを減少させたりすると報告されています。[4]

ビタミンKと寿命

そんな素晴らしい影響力を持つビタミンKですが、ビタミンKが寿命に影響を与えるのか(全死亡率)についてはよく分かっていませんでした。

スペインのSant Joan de Reus大学病院の研究者らは、スペインに住む55歳以上の7216人をビタミンK1とビタミンK2の摂取量に基づいて4つのグループに分けて5年間の追跡調査を行いました。[5]

その結果、ビタミンK1の摂取量が最も多いQ4のグループが死亡率が低くなることを発見しました(EのQ4)。一方、ビタミンK2については相関は見られませんでした(F)。

ここから運動、BMI、教育水準、摂取エネルギー、アルコール摂取量、喫煙、病歴、薬の使用など、あらゆる交絡因子を調整したところ、ビタミンK2については最も摂取量が多いグループにおいてのみ、ガンによる死亡リスクが統計的に有意に減少することが示唆されました。しかし全死亡率には影響しなかったとのこと。

ビタミンK2摂取量
(μg/day)
Q1
(18.4)
Q2
(29.9)
Q3
(39.0)
Q4
(57.5)
心血管死亡率 1 1.04(0.52, 2.06) 0.89(0.44, 1.83) 1.18(0.60, 2.34)
がん死亡率 1 0.88(0.55, 1.43) 1.00(0.60, 1.67) 0.62(0.32, 1.21)
全死亡率 1 1.14(0.83, 1.58) 0.89(0.62, 1.26) 1.02(0.72, 1.43)

一方のビタミンK1については、心血管死亡率に関しては統計的有意ではなかったものの、がん死亡率、全死亡率については統計的に有意に減少することが分かりました。

ビタミンK1摂取量
(μg/day)
Q1
(170.5)
Q2
(276.1)
Q3
(349.7)
Q4
(626.4)
心血管死亡率 1 0.89(0.49, 1.64) 1.04(0.56, 1.92) 0.63(0.31, 1.28)
がん死亡率 1 0.90(0.56, 1.45) 1.01(0.63, 1.62) 0.54(0.30, 0.96)
全死亡率 1 0.90(0.67, 1.22) 1.03(0.76, 1.40) 0.64(0.45, 0.90)

また、どちらのビタミンKにおいても、実験の途中でビタミンKの摂取量を増やした人は心疾患死亡リスク、がん死亡リスク、全死亡リスクがほぼ半減したとのこと

今からでも摂取量を増やせば効果がありそうな結果ですね。

まとめ

著者らは「我々の結果は、活性型のビタミンKの比較的高い摂取によって心血管死亡率、がん死亡率、および全死亡率における潜在的保護的な役割を担っていることを示唆する」とまとめています。

特にデータを見る限りでは野菜に多く含まれるビタミンK1が有効に働いているようです。やっぱり野菜はしっかり食べた方がいいということですね。

また、途中で摂取量を増やすだけで死亡率が半減するというのも興味深いところ。

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Reference

[1]https://www.westonaprice.org/health-topics/abcs-of-nutrition/on-the-trail-of-the-elusive-x-factor-a-sixty-two-year-old-mystery-finally-solved/
[2]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19179058
[3]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18400723
[4]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20335553
[5]https://academic.oup.com/jn/article/144/5/743/4615722

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