野生動物はGMO食べないの?アリはマーガリンを食べないの?

野生動物はGMO食べないの?アリはマーガリンを食べないの?

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野生動物はGMOを食べないのか?

こんな写真を見たことがないでしょうか?

GMOとはGenetically Modified Organisms=GMOの略で、本来は遺伝子組み換え生物全てを指しますが、一般的には遺伝子組み換え作物のことを指します。アメリカのモンサント社が開発した除草剤ラウンドアップに耐性を持つラウンドアップ耐性作物がよく取り上げられます。

収穫量を高めるために大量の農薬を撒いても枯れない作物を作るために遺伝子組み換えを行ったというものです。

上の写真はSNSで良く出回っていますが、GMOによって作られたトウモロコシとオーガニックのトウモロコシを並べておくと、野生の動物はオーガニック製品だけを食べる、ということを示しています。

野生動物はGMOのトウモロコシを食物とみなしていない、そんなものをヒトは食べさせられているということだけでなく、野生動物には食べるべきものと食べるべきでない物を本能的に選んでいる、ヒトはその能力を失っているということを示唆しているようにも見えます。

 

前回の記事でそもそも野生動物にも本能的に栄養素を選択する能力はないと書きましたが、このような実験結果を見ると遺伝子組み換え作物を野生動物は本能的に避けているようにも見えます。

 

しかし、この写真にも様々なトリックがあります。

 

そもそもこの実験はあるアメリカのNGO団体が行っているプロジェクトのようです。

この実験キット(トウモロコシ二本)をたくさんの人に配り、その結果をまとめて、いずれは科学誌に投稿しようとする目的で行われているようです。(1)

最終的に論文が提出されたのかどうかは分かりませんが、サイト下の最新のコメント「Still no results?」は2018年2月のもので、この時点でまだ結果は出てないと考えられます。

で、実際にこの実験に参加した人の多くがネットに結果をアップしているのですが、

いやいや、どっちも綺麗に食べとるがな (2)

一応、どちらがGMOなのか分からないようにコードで分類されていますが、これだけきれいに食べてしまえばコードの必要もありません。

 

丁寧に動画にまとめている方もいらっしゃいます。

ほとんどの実験で有意差は見られませんね。

これらの結果だけで判断することはできませんが、少なくとも野生動物が二つのトウモロコシを区別して食べている可能性は少なく、仮に差があったとしても別の判断基準で選んでいる可能性が高そうです(例えば形や食べやすい位置にあった、など)。

最初の写真で言えば、単に大きな方を選んで食べた可能性があります。

下の写真だと単に手前にあったものを食べただけという可能性があります。

にしてもリスがデカくてビビる笑

 

GMOで実験されたマウスの写真もよく出回っています。

こちらはきちんと論文として受理されているので、少なくとも実験は行われているはず。

とすると、このマウスたちはGMO作物をしっかりと食べていることになります。GMO作物しかなければマウスたちは何も分からずにせっせと食べてしまうのでしょう。

 

 

いずれにせよ、2016年6月27日に終了しているはずのGMOトウモロコシ実験がいまだに論文として受理されていないことを考えると(2018年4月現在)、現時点ではあまり良い結果は得られていないのではないかと推測してしまいます。(3

 

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アリはマーガリンを食べないのか?

それからもう一つ、こちらの写真もよく見るのではないでしょうか?

上はマーガリン、左下は低脂肪マーガリン、そして右下がバター。

  • 植物油に人工的に水素添加されたマーガリンを、蟻は食品として見えていない、プラスチックとみなしている。
  • 私たちは蟻も食べないようなものを食べさせられている。

そのように紹介されることが多いように思います。

しかしこれもネットでちょこっと調べてみると、

蟻、マーガリンに食らいついとる。。。(4) それどころか、バターよりも食らいついとる!

(興味のある方はこちらのサイトをご覧ください)

 

ここで蟻の習性についてすこし考えてみます。

蟻は触角だけを頼りに餌を探しにいきます。嗅覚や視覚はほとんど使わず、ひたすら歩いて偶然見つけるのだそうです。

餌を見つけると一部を巣に持ち帰り仲間に知らせます。巣にいる他の蟻たちは、最初の蟻がつけたフェロモンを辿って餌に辿り着きます。

したがって、蟻が餌に群がるためには、

  • 最初の蟻が偶然餌をみつけること
  • 最初の蟻がきちんと巣に戻ること

が必要条件になります。(5)

 

そういう予備知識を持って、改めて最初の写真を見ると、解けたマーガリンで数匹の蟻がおぼれ死んでいるのが分かります。

せっかく餌に辿り着いても最初の蟻がおぼれ死んでは仲間たちに知らせることができないわけです。

 

また、蟻が餌を見つけるのは偶然なので、仮に群がっていたとしても特別な理由があって選んだわけではないということになります。たまたま最初に見つけただけということです。

 

そもそも添加物まみれのお菓子には群がるのに、植物油に水素を添加しただけのマーガリンには群がらないというのも辻褄が合いません。(マーガリンが安全だという意味ではありません)

 

まとめ

野生生物には本来必要な栄養素を選択する能力があると私たちが何となく洗脳されている一つの要因には、これらの写真が出回っていることもあるではないかと思います。

しかし実際にはそのような根拠を示すものはありません。

 

僕は自分の目で見たものしか信じない。けど、この目で見たものはどんなに馬鹿げたものでも信じるよ」とスナフキンが本当に言ったかどうかは分かりませんが、私たちは目に見えるものを真実だと捉えてしまう生き物。(6

さらに事実以上のことを想像してしまいがちです。

逆に人間のそういう習性を利用してフードファディズムを助長するような人たちもいます。

 

多分私たち人間は情報の次元が高まるほど、情報を信頼してしまいがちになり想像を膨らませてしまうようです。

本で読んだことよりも、実際に目で見たもの、人から聞いたことの方を信じてしまいがち。

 

氾濫する情報からどうやって真実をくみ上げるのか、常に試されているように思うこの頃です。

 

※おまけ(ネットで拾った画像)

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