歳をとることに喜びを感じる人は長生きする

歳をとることに喜びを感じる人は長生きする

誰もが毎年誕生日を迎えます。

しかし子供の頃は楽しみだった誕生日も、いつからか歳をとることにネガティブになってきてしまいがち。

 

でももし歳をとることに対する考え方次第で寿命が変わるとするなら?

ここで紹介する論文を読めば、歳をとることに前向きになれる、あるいは前向きになれるように努力できるようになるかもしれません。

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歳をとることをポジティブに捉える人は長生き

イェール大学の研究チームが1975年から23年かけて行った調査。

参加者はオハイオ州に住む50代以上の660人(男性338人、女性322人)。

研究者らは参加者に対し、次の5つの質問をしました。

  1. Things keep getting worse as I get older. (歳を取るにつれて物事は悪くなり続ける)
  2. I have as much pep as I did last year.(私は去年と同じくらい元気だ)
  3. As you get older, you are less useful. (あなたが歳をとれば、あなたは役に立たなくなる)
  4. I am as happy now as I was when I was younger.(私が若かった時と同じくらい今私は幸せだ)
  5. As I get older, things are (better, worse, or the same) as [sic] I thought they would be.(歳をとるにつれて物事は私が思ってたよりも(良くなっている、悪くなっている、同じだ)

これらのアンケート結果をもとに、参加者を二つのグループに分類しました。

一つは加齢に対してポジティブな自己認識を持つHigh PSPA、もう一つは加齢に対してネガティブな自己認識を持つLow PSPA

23年の調査結果

研究者らは23年間それぞれのグループの参加者らの死亡日時を記録しました。

その結果が下のグラフ。

上の太いラインがHigh PSPA、下の細いラインがLow PSPA。

横軸は時間で、縦軸は生存率を示しています。

で、それぞれの生存率が50%になるところ(図矢印部)を見てみると、下のLow PSPSでは15年後であるのに対しHigh PSPAでは22.6年

その差なんと7年。自分の加齢をポジティブに捉えるだけで7年長生き。

研究者らのコメントです。

If a previously unidentified virus was found to diminish life expectancy by over seven years, considerable effort would probably be devoted to identifying the cause and implementing a remedy.

もし、7年以上の寿命を縮めるという同定されていないウィルスが見つかった場合、おそらく原因の特定と治療の実現にかなりの努力が費やされるだろう。

確かに、歳をとることに前向きになれるなら、病気と戦うよりずっと簡単なことかもしれませんね。

老後をポジティブに考えている人は長生き

同じイェール大学のグループの論文をもう一つ紹介します。

参加者は同じくオハイオ州に住む50代の男女680人。

研究者らは参加者に以下の14個の用語を提示し、自分が定年退職した後に当てはまると思うものを選ばせました。

  • sick – healthy 病気-健康
  • bad – good 悪い-良い
  • inactive – active 非活動的-活動的
  • sad – happy 悲しい-幸せ
  • immobile – mobile じっとしている-動き回っている
  • uninvolved – involved 関与しない-関与する
  • unable – able できない-できる
  • dependent – independent 依存-独立
  • hopeless- hopeful 絶望-希望
  • worthless – worthy 無価値-価値
  • dissatisfied – satisfied 不満-満足
  • empty – full 空っぽ-満たされる
  • idle –busy 退屈-忙しい
  • meaningless – meaningful 生き甲斐を感じない-生き甲斐を感じる

これらの回答をもとに先ほどと同様に参加者を二つのグループにわけ、定年退職後の自分に前向きな考えを持っている人たちをPositive ATR悲観的な考えを持っている人たちをNegative ATRとしました。

それぞれのグループの参加者が死亡した日時を記録した結果が下のグラフ。

生存率が50%になったところの年数を比較すると、老後に対してポジティブに捉えていた人たちのグループは約9年の長生きすることが分かりました。この傾向は、所得、性別、配偶者の有無、人種など様々な交絡因子を取り除いた後でも維持されたとのこと。

以下、作者らのまとめ。

Our findings suggest that individuals would also benefit from seeking out positive examples of retirement and finding ways to make their own retirement as personally meaningful as possible.

私達の調査結果は、個人が退職の良い例を探すことやできる限り自分自身の定年退職を意味のあるものにする方法を探すことから利益を得ようとしていることを示唆している。

まとめ

歳をとることや老後に対してポジティブな感情を持って生きること。

それこそが長生きの秘訣であるかのような研究結果です。

 

しかし、これを実践している人たちは確かに長生きです。以前紹介したブルーゾーンの人たちです。

ダン・ベッドナーが発見したブルーゾーンの人たちの特徴の中の一つに、「生き甲斐を持って生きている」というものがありました。

今回の紹介した論文でこれが科学的に証明されたといえるのかもしれません。

 

配偶者がいる場合、歳をとることに前向きになるためには、単に将来の計画だけでなくお互いに認め合うことも重要な要素になるような気がします。

老後が楽しみに思えるようになるためには、仕事以外で夢中になれる趣味や仲間とのつながり、自分の存在価値を認めてくれる環境や仲間の存在が重要な要素と言えるかもしれません。

 

ちなみに私の場合は、一日の読者がたった1人でも居てくれるなら老後もこのブログを続けたいと思っているし、時間さえあれば一日に何個でも投稿したいと思っているので(生き甲斐に成り得るw)、あとは妻に加齢な私を認めてもらえればOKかなと思った次第です…。

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Reference

[1]https://www.apa.org/pubs/journals/releases/psp-832261.pdf
[2]http://www.mwsug.org/proceedings/2011/stats/MWSUG-2011-SA14.pdf

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