仮想ファスティングとは何か?

仮想ファスティングとは何か?

現在はこちらの仮想ファスティングよりも、模倣断食ダイエットを推奨しています。こちらを参照ください。

The Obesity Code(Jason Fung著)の間欠的ファスティングは、インスリン抵抗性を改善するための有効な方法です。インスリン抵抗性が改善されれば、肥満や糖尿病、ガンの予防にもなります。

また同時に体重のセットポイントが下がることにより、太りにくい体質も手に入れることができます。

しかし、間欠的ファスティングを実践する上で私達に立ちはだかる問題は、タンパク不足や鉄を始めとするミネラル不足、そしてビタミン不足です。食事の回数を減らすことによって、場合によっては質的な栄養失調がさらに亢進する可能性もあります。

一方で栄養摂取を優先して頻回の食事を行っていると、インスリン抵抗性はますます高まってしまい、様々な疾患のリスクを高めます。

このようなトレードオフな問題をうまく解決できる方法はないでしょうか?

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仮想ファスティング

間欠的ファスティングの最大の目的はインスリンを出さない時間を意図的に作り、インスリン抵抗性を改善することです。従って、インスリンを出さない時間を作るためには、食べない時間を作ることが必要になります。

しかし、インスリンの分泌だけに着目すれば、食事を摂取しながら(栄養摂取を行いながら)インスリンの追加分泌を最小限に抑えていくというアイデアも浮かびます。

つまり、FII値の低い食品をうまく取り入れることによって、仮想的に間欠的ファスティングを行っている状態をつくるというアイデアです。

これを仮想ファスティングとよんでいます。

FII値についてはこちらを参照

一日三食食べながらインスリン抵抗性を改善する

インスリンの追加分泌を刺激しない食物は、理論的には脂肪酸のみです。

食品で言えば、純粋なオリーブオイルやバター、ギーなどがそれにあたります。

そこからさらにFIIの低い食品にまで範囲を広げれば、必要な栄養素を満たす食品の選択が可能になってきます。

このようにして選択した食品をうまく取り入れ、インスリンの追加分泌を最小限に抑える食事を一日に一回または二回取り入れることによって、仮想ファスティングを行っていきます。

 

しかし、ここで問題になるのは、FII値が1000kcal基準であることです。

この基準のために、私達が実際に食べる量を把握するには、食品のカロリーから逆算しなければならなくなります。また、カロリーが低い食品は必然的にFIIが高くなってしまうため、野菜などのカロリーの低い食品のFII値は見かけ上高くなります。

そこで仮想ファスティングにおいては、FII値ではなくインスリン負荷という概念を導入し、この値を元に食事を組み立てていきます。

インスリン負荷

インスリン負荷とは以下の式で定義されます。

インスリン負荷(g/100g)

総炭水化物-食物繊維+0.56×タンパク質-0.725×フルクトース

FII値は食物に含まれる炭水化物量、食物繊維、タンパク質、フルクトースに影響します。これらの影響を考慮したインスリン負荷によって算出される値は、FII値とほぼ比例関係にあることが分かっています。

FII値で判断するより、食品に含まれるインスリン負荷を見る方がより実践的な数値として捉えやすくなります。

例えば、下の表は卵のインスリン分泌指数()、インスリン負荷、及び100g当たりのカロリーです。

インスリン負荷(g/100g)
卵黄 12
卵全体 10
卵白 9

卵白にはタンパク質が多く含まれるためインスリン分泌指数は74と非常に高いのですが、カロリーが低いため100g当たりのインスリン負荷は卵黄より小さくなります。

インスリン負荷が小さければ小さいほど、追加インスリン分泌は刺激されにくくなります。

このようにして、仮想ファスティングでは目的に応じて一日に摂取するインスリン負荷をコントロールし、必要な栄養を摂取しながらインスリン抵抗性を改善していきます。

その結果、質的栄養失調、インスリン抵抗性、肥満、様々な疾患予防を同時に行うことができると考えられます。

 

ただし、実際の間欠的ファスティングに比べて改善効果は緩やかになります。また、消化器官の休息、デトックスなどの間欠的ファスティングの付加的な効果も弱くなります。

 

その他の低インスリン負荷食品を下記に示します。

乳製品(チーズ)

インスリン負荷(g / 100g)
クリームチーズ 8
カッテージチーズ 9
リコッタチーズ 11
カマンベールチーズ 15
ブルーチーズ 18
モッツァレラ 18
チェダーチーズ 20
エダムチーズ 20
ゴーダチーズ 20
ヤギ乳チーズ 25
パルメザンチーズ 31

乳製品(ミルクとクリーム)

インスリン負荷(g / 100g)
バター 1
生クリーム 5
ヤギミルク 7
牛乳 7
低脂肪牛乳 7

 

インスリン負荷(g / 100g)
ギリシャヨーグルト 9
低脂肪のヨーグルト
(プレーン)
11
スキムミルクヨーグルト 12
低脂肪果実ヨーグルト 22

果物

インスリン負荷(g / 100g)
オリーブ 1
アボカド 3
ブラックベリー 3
ラズベリー 4
いちご 4
グースベリー 6
パッションフルーツ 14
りんご 7
洋ナシ 7
ボイセンベリー 8
キウイフルーツ 9
ブルーベリー 9
スイカ 5
ジャックフルーツ 16
さくらんぼ 9
マンゴー 11
洋ナシ 7
クランベリー 8

注意)果物はフルクトースが多いため肝臓のインスリン抵抗性を高めます。

野菜

インスリン負荷(g / 100g)
ピクルス 1
きゅうり 1
ズッキーニ 2
赤ピーマン 3
えだまめ 13
大根 2
ルッコラ 3
パセリ 5
ほうれん草 4
アーティチョーク 7
大豆(発芽) 12
芽キャベツ 6
レタス 2
アスパラガス 3
セロリ 3
オクラ 3
カリフラワー 4
ブロッコリ 5
カブ 3
スイスチャード 3
白菜 2
紫キャベツ 5
キャベツ 4
椎茸 7
スナップエンドウ 3
ケール 5
たけのこ 5
カブ 4
人参 4
ポテト 26

ナッツ類

インスリン負荷(g / 100g)
マカダミアナッツ 12
ココナッツクリーム 7
ココナツミルク 5
ブラジルナッツ 16
ゴマ 17
ヘーゼルナッツ 17
亜麻仁 16
クルミ 22
ヒマワリの種 22
アーモンド 25
アーモンドバター 26
かぼちゃの種 29
ピスタチオナッツ 34
カシューナッツ 40
ココナッツ 39
銀杏 15
ココナッツウォーター 3

魚介類

インスリン負荷(g/100g)
サバ 10
ニシン 19
イワシ 19
アンチョビ 22
マス 18
魚の卵 18
チョウザメ 16
サーモン 20
ツナ 23
ヒラメ 12
牡蠣 14
エビ 19
白身魚 18
タラ 48
たこ 28
ロブスター 15
カニ 14
ホタテ貝 22

肉類

インスリン負荷(g / 100g)
ベーコン 11
キルバサ 12
レバーペースト 13
チョリソー 19
ポークリブ 16
牛肉ソーセージ 15
アヒル 15
サラミ 17
ミートボール 14
ラムリブ 17
ポークソーセージ 16
七面鳥 21
ポークソーセージ 13
Tボーンステーキ 19

上記食品以外にも、ボーンブロスやMCTオイル、バターコーヒーなども可能です。(基本的には脂肪分の多いものがインスリン負荷も小さくなります)

仮想ファスティングの実践

仮想ファスティングを行っていく上でも、一日三食・間食無しを基本とします。どうしても間食が必要な場合は、インスリン負荷が小さなものを少量摂取するようにします。

 

仮想ファスティングで重要なのはインスリン負荷量のみです。

一回の食事におけるインスリン負荷量が少なければ少ないほど、インスリンの分泌量は少なくなり、身体は食事とはみなさなくなります。逆にインスリン負荷量が多くなれば、インスリン分泌量も多くなります。

ただ、あまり数値ばかりに捉われて食事をするのもストレスです。

自分に必要な栄養素や、手に入れやすい食材などをある程度把握して、ざっくりと考える方がストレスなく実践できると思います。

 

ここでは仮想ファスティングの例を示します(あくまでも例ですので実践にあたっては各自アレンジが必要です)。

1.12時間仮想ファスティング

12時間ファスティングの場合は、通常昼食を飛ばし朝と夜に食事を摂ります。

12時間仮想ファスティングで行う場合は、昼に低インスリン負荷食を取り入れます。

朝:インスリン負荷 30g
昼:インスリン負荷 5-10g
夜:インスリン負荷 50g

2.18時間仮想ファスティング

18時間ファスティングの場合は、通常朝食を飛ばし、昼と夜に食事を取ります。

18時間仮想ファスティングでは、朝食に低インスリン負荷食を取り入れます。

朝:インスリン負荷 5-10g
昼:インスリン負荷 40g
夜:インスリン負荷 制限なし

3.24時間仮想ファスティング

24時間ファスティングの場合は、通常一日一食で夜だけ摂取します。

24時間仮想ファスティングでは、朝と昼に低インスリン負荷食を取り入れます。

朝:インスリン負荷 10-20g
昼:インスリン負荷 10-20g
夜:インスリン負荷 制限なし

 

すでにインスリン抵抗性を持っている場合は、一日の総インスリン負荷量を制限するとより効果的です(適切なインスリン負荷量は個人差があります)。

上記の値はあくまで目安であり、二週間程度継続しても改善が見られない場合は、少しずつインスリン負荷を下げていくと良いと思います。

また、インスリン抵抗性が改善されれば、逆にインスリン負荷を徐々に高めていくことも可能ですし、逆に間欠的ファスティングと合わせていくことも可能です。

仮想ファスティングによって、質的な栄養失調とインスリン抵抗性が改善されれば、太りにくい体質が出来上がるはずです。

Reference

The Obesity Code: Unlocking the Secrets of Weight Loss

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The Complete Guide to Fasting: Heal Your Body Through Intermittent, Alternate-Day, and Extended Fasting

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