JAMA Onclogyの2017年3月31日に発表された研究によると、夜間の13時間以上のファスティングを行う女性は乳がんの再発リスク低下に関連している可能性があることを明らかにしています。

早期乳がん患者2400人の女性集団を対象に調査を行ったところ、夜間のファスティングが13時間未満だった人は13時間以上だった人に比べて、乳癌の再発リスクが36%高くなったそうです。

 

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乳がん再発リスクとHbA1cの低下

調査は1995年3月1日から2007年5月3日までの間に実施された健康な女性の食生活の研究において集められた無作為試験のデータを使用して行われました。この研究はもともと、野菜、果物、及び食物繊維が豊富で脂肪摂取が少ない食生活が、乳癌の再発や脂肪のリスクとどのような相関が現れるのか調べるために行われました。

今回の調査では、糖尿病を有していない2413人の早期乳がん患者のデータが使用されました。患者が乳がんを診断されたときの年齢は27-70歳。

主な調査結果は、平均7.3年の研究経過観察中に起こった浸潤性乳がんの再発と新規原発性乳房腫瘍、及び平均11.4年の監視期間中に起きた乳がんと他の全ての死亡発生について。

睡眠時間は患者の自己申告のデータが使用され、HbA1cとC反応性タンパク質(CRP)は、記録された血液データを用いて評価されました。

 

調査結果

  • 夜間の平均ファスティング時間は12.5時間であり、患者は1日あたり平均4.4回食べていた。
  • 調査の約3分の1に当たる788人(32.7%)は、午後8時以降に25kcalを摂取していた。
  • 一晩13時間未満のファスティングをしていた人は、大卒、体格指数(BMI)の低下、睡眠時間の短縮、カロリー摂取の増加(自己申告)、午後8時以降の食事と有意に関連していた
  • 一晩13時間未満のファスティングをしていた人は、一晩13時間以上のファスティングをしていた人に比べて、乳がんの再発リスクが1.36倍高くなっていた
  • しかし、乳がんを含む全ての原因による死亡率には相関はない。
  • 夜間のファスティングの2時間の増加は、HbA1cレベルの0.37mmol/dlの低下と、睡眠時間の0.2時間の増加と関連していた。
  • 夜間のファスティング時間と、BMIとCRP濃度との関連はみられなかった。
  • 午後8時以降に食事をすると、CRP濃度およびBMIが有意に高くなった。

 

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考察

この研究は、がんの再発とファスティングの相関を見出した最初の論文であるとみなされています。そのため、まだまだ考慮しなければならない点も多いと指摘する専門家もいるようです。

 

ペンシルバニア州のFox Chase Cancer Centerで乳ガン臨床プログラムのリーダーであり、外科腫瘍学の准教授でもあるRichard J. Bleicher博士は、患者が過去の食事に対して正確に文書化することへの困難さについて指摘しています。

ある研究によれば、個人の過去の食事の評価は、実際に食べた量よりも40%少なくなることが指摘されているそうです。

 

もう一つは、この研究では調査期間のうちの三週間分の食事だけで評価されており、どれくらいの脂肪量が摂取したのか、どれくらいのアルコールを摂取したのかなど普段の食事内容についてや、どれくらいのタバコの習慣があったのかなど、ガンに関わる生活習慣については全く考慮されていません。

 

Bleicher博士は「何らかの理由で夜間ファスティングが長くなる女性は、再発の可能性が低くなるのかもしれない。しかし長時間ファスティングをしてしまう特定の理由があるかもしれない。例えば、ホルモンの要因や薬の副作用、あるいは治療に使われたものによる効果も否定できない」と述べています。

ファスティングと乳ガン再発についての研究は始まったばかりであり、結論を出す前に多くのさらに研究が必要であるとまとめています。

 

まとめ

  • 夜間13時間未満のファスティングをしていた人は、13時間以上の人に比べて1.36倍再発のリスクが高かった。
  • ファスティング時間の延長は、睡眠時間の延長とHbA1cの低下とも関連していた
  • 夜8時以降の食事は、BMIもCRPも有意に上昇した
  • 著者らは乳がんの予防にも関連する可能性があるとしている
  • 患者が過去の食事内容を文書化するとき約40%少なく見積もる傾向がある
  • アルコールやタバコの習慣などがこの研究では考慮されていない
  • なぜ13時間以上のファスティングを行っていたのかその理由を考えることも重要
  • 今後さらなる研究が求められる

 

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Reference