卵を一日一個以上食べ続けると2型糖尿病のリスクが高まる?

卵を一日一個以上食べ続けると2型糖尿病のリスクが高まる?

卵を一日1個以上食べると糖尿病のリスクが1.4倍になる

This meta-analysis suggests that egg consumption is not associated with the risk of CVD and cardiac mortality in the general population. However, egg consumption may be associated with an increased incidence of type 2 diabetes among the general population and CVD comorbidity among diabetic patients.

Egg consumption in relation to risk of cardiovascular disease and diabetes: a systematic review and meta-analysis, Jang Yel Shin et al. Am J Clin Nutr. 2013 Jul; 98(1): 146–159.

2013年に報告された卵の消費量心臓病、腎臓病(CVD)及び2型糖尿病の発症リスクに関連したメタ解析の結果です。

 

リスク評価は、

最も卵を食べないグループ(一週間に一個以内(全く食べないを含む)の卵を食べるグループ)

最も卵を頻繁に食べるグループ(一日に一個以上の卵を食べるグループ)

で比較しています。

ハザード比(Hazard Ratio; HR)と信頼区間(については、こちらのサイトを参照下さい。

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論文の内容

卵消費量とCVDリスク

8つのコホート解析から、348,420人について平均11.3年の追跡調査の結果。

ハザード比0.96(95%信頼区間0.88-1.05)

卵の消費量とCVDリスクには有意な関連性はない。

卵消費量と死亡リスク

8つのコホート解析から、103,202人の平均15.3年の追跡調査の結果、11,845人が死亡し、そのうち510人は虚血性心疾患、1,818人は脳梗塞による死亡。

ハザード比1.13(95%信頼区間0.95-1.33)

卵の消費量と死亡率の間に有意な関連性はない。

卵消費量と2型糖尿病リスク

5つのコホート解析から、69,297人の14.8年の追跡調査中に4889人が2型糖尿病を発症。

ハザード比1.42(95%信頼区間1.09-1.86

卵の消費量と2型糖尿病リスクには有意な関連性がある。

糖尿病患者の卵消費量とCVDと死亡リスク

CVDに対しては、4つのコホート解析から7549人の糖尿病患者の平均9.5年の追跡調査。
死亡リスクに対しては、3つのコホート解析から、1529人の糖尿病患者の平均13.8年の追跡調査(606人の死亡者)。

CVDリスク ハザード比1.69(95%信頼区間1.09-2.62
死亡リスク ハザード比1.27(95%信頼区間0.78-2.06)

糖尿病患者の卵の消費量とCVD発症には有意な関連性があるが、死亡リスクについては有意な関連性はない。

結論

  1. 一般集団における卵消費量は、CVD発症や心臓病による死亡リスクと有意な関連性はないが、2型糖尿病の発症には有意な関連性がある(HR:1.42 CI:1.09-1.96)。一日一個以上卵を食べるグループは、一週間に一個以下しか食べないグループに比べ、2型糖尿病の発症率が1.42倍。
  2. 糖尿病患者においては、卵の消費量とCVD発症リスクに有意な関連性がある(HR:1.69 CI:1.09-2.62)。

考察

この論文では主に卵に含まれるコレステロールが影響を及ぼし、卵の消費量と2型糖尿病発症リスクとの関連性を議論しています。

Although the findings were inconsistent, some animal studies suggested that high cholesterol feeding increased fasting plasma glucose concentrations or induced hyperinsulinemia and impaired glucose tolerance (6163). Studies have also suggested that elevated serum cholesterol might be associated with an increased islet cholesterol content and directly induce β cell dysfunction by reducing glucose-stimulated insulin secretion (64, 65).

このデータの被験者達は糖質制限をしているわけではないので、糖質制限やMEC食を実践していればハザード比はより小さくなることが予想されます。

 

しかし、すでに指摘されてきているように、タンパク質摂取においても追加インスリンが分泌されることから、過剰な卵の摂取はインスリン抵抗性の出現、及び2型糖尿病への進展を予想することができます。

一方、糖尿病患者における卵の消費量増加が、CVD発症リスクを高めるメカニズムついては、この論文では「不明な点が多くさらに多くの研究が必要」とまとめています。

卵を一日一個以上食べるのは危険なのか?

ビタミンC以外のすべての栄養素を含み、スーパーフードとも言われる卵。

食餌によるコレステロールの制限が撤廃された今、卵は一日に何個食べてもOKと言われるようにまでなりました。

 

卵にはもちろん糖質は含まれません。

しかし、そんな卵も2型糖尿病の発症リスクが1.4倍になると言われると、少し食べるのを躊躇してしまうかもしれません。

 

この問題の本質は一日何個までOKか?ではなく、いつ食べるか?が重要であると考えます。

例えば、一日に2個の卵を食べる場合でも、

  1. 毎日三食食べて、且つ午前と午後の間食にゆで卵を1個ずつ食べる
  2. 朝食と夕食で食事と共に1個ずつ摂取する

のでは、1の方がインスリン抵抗性が出現しやすくなると言えます。

 

つまりインスリン抵抗性を高めるような食べ方を続ければ、スーパーフードと言われる卵でさえ、糖尿病のリスクを高める可能性が出てくる可能性を示唆しています。

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Reference

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